プロフィール
40代前半 入社5年目
職種:エンジニア(カーネルチーム)
出身:慶應義塾大学
資格:技術士(情報工学・総合技術監理)
└国が認めた技術者の資格で、1次試験を合格するか、現在はJABEE認定という大学で工学系の専門カリキュラムを受けたあと2次試験に合格することで取得が可能です。2次試験の受験資格を得るには7年以上の実務経験が必須です。
イー・フォースと出会うまでの異色なキャリア!?
実は職歴に関しては黒歴史が多いです。苦笑。まず、新卒で入社をした会社は、業界最大手通信系企業の大株主が独立をしたところに新卒入社をしました。しかし、実態は大手からの下請け仕事になります。入社後はインフラ系のお仕事に就いたのですが、地デジとか3G携帯の交換機システムのデバッグを行っていましたが、ひたすら試験項目どおりの手順のオペレーションして結果を記録するという単純作業になります。テスト項目書に合わせて結果を〇、×、〇、×と。大学で勉強した内容や、自分が取り組んできたこととてもかけ離れていました。
在学時代にはアルバイトでゲームプログラマーをしていた事もありましたが、その力が活かせず何のために就職したのかと結構悩みましたね。ゲーム好きでもあったのですが、当時のゲーム機はSH2,MIPS等の組込み系のチップをつかっていたこともありゲーム業界に行きたかったのですよ。ただ当時は新卒採用を業界的に絞っていて枠が少ないこともあり断念して選んだのが先ほど、伝えた会社に入社をした理由になります。2年ほど在籍をしていました。
次は大学教授の紹介であるソフトウェア開発会社に3年ほどいました。そこでは、ホームページ作成とか、PHPやEJB(Enterprise JavaBeans)を使った開発を使っていましたがその後、大手半導体代理店勤務の知人から仕事をふっていただける機会がありまして、フリーという立場で開発を行っておりました。その時に、技術系出版社で記事を書く機会も頂き、ファイルシステムについてとか、TOPPERS(トパーズ)いわゆるTRON系のOSについてとかの記事を執筆していました。ITRONといいますか組込みOSとはそこで出会いました。
その他にもJETROの組込みOSの専門家として、タイで講師として教育を行ったり、開発業務を行っていたりしました。5年くらいは個人事業主として動いていました。ただ、生活できるというくらいであんまり儲からなかったですね。
フリーで受けていた案件には納品前に終了するプロジェクトや製品は出来たのですが企業の合併などでプロジェクトが終わりになってしまうとか、ハードが出来上がらなかったとか。ソフトはある程度完成しているのに実際のハードでは検証すらできないという事態も多々ありました。ビジネスパートナーから業務上やむおえない事情でデバッガが普通ではつながらないボード上で、一晩でLinuxまで動かせと言われて、泣きそうになりながら徹夜で対応して何とか起動するところまで作業したり・・・と、とても辛いプロジェクトもありました。笑笑。
その時につかえるハードのリソースが極小でもなんとか動作させる経験ができましたが、もう経験したくないような体験でした。ちゃんと動くハードを持ってきてほしいなと。イー・フォース社ではもちろん、出来合いのボードでの方が多いのでちゃんと動作し十分なリソースが使えています。
フリーを辞めた理由は仕事や収入が安定していないのと、パートナーから契約変更等を迫られたのもあり、先方が新しくベンチャー会社を立ち上げるから手伝わないかというお誘いに対して断る形で関係を終えています。そして、普通の会社に就職したいと考えるようになりました。安定した仕事と収入がほしいなと。ところが、某社経由で就職するならおすすめの会社があるとC社をご紹介いただきました。
C社では主にデバッガの開発をおこなっていました。ハードのデバッガでJTAGデバッガというものの一種で開発用の評価ボードに挿してプログラムのデバッグをするためのハードウェアを制御するソフトウェアです。CPUに対して今どういうレジスタの状態なのかなどの情報を入手・操作したりできます。デバッガ以外は、車載器用のチップ向けのCコンパイラ開発とアセンブラも作っていました。アセンブラはもちろん扱えるのですが、アセンブラそのものをアセンブルする部分も作っていました。以前にCQ出版の雑誌でそのテーマについての記事を書いていたことがあったのでそのスキルが必要だったのでお誘いをうけたというところが大きいです。私が入社することでアセンブラ、コンパイラ、デバッガと組込み開発に必要なものがだいたい揃いますからね。
C社にいたのは1年半くらいですが実は国の補助金でこの事業は成り立っておりまして事業仕分けの直接の対象ではなかったのですが支払い遅れと減額されて。予算申請後の会社への支払いが約半年後になり、支払金額が半額になり私への支払いについても結果的にほとんど頂けなくて。働いているのにお金が入ってこないというのはきつかったですね。
続いて某上場企業(以下D社)に転職をして開発をしていました。ここでは組込みLinuxをつかったいまでいうM2MやIoTのゲートウェイとクラウドのサーバーをつかったエネルギー開発システム(EMS)に携わっています。ビルメンテナンス(BEMS)・ホーム(HEMS)とかいうものです。チーム開発で必要になるだろうスキルはこの時期に身に付きましたね。D社の社風でエビデンスをしっかり残すというものがありまして、報連相はマメに行うことが必須でした。問題があった時に個人が大きく責任を問われることがあるので慎重さが鍛えられました。ただ、3年半くらいして配属された事業部していた事業が縮小されていく方向になり転職を考えました。それが5年前くらいです。ようやくイー・フォースと巡り合えました。気付けば今まででいちばん長い在籍経験になります。10年以上、いそうだと思っています。
不具合が起きても全員で解決しようとするのがイー・フォースの良さ
入社して5年目になりますが、弊社の働き方としての魅力のポイントとして挙げることができる要素のひとつとして、プロジェクトごとに個人裁量が大きいことです!つまり、ほぼお客様と1:1です。今後はもっとメンバーが増えてきてチーム間での情報共有も進めていきたいです。
加えて、個人責任を追及するような風土はないところですかね。個人裁量と言いますか、お客様との距離が近いような企業文化なのに個人に責任が問われるようなことが少ないのです。とても意外だったのですが、組込み系の仕事って高い信頼性を求められますし、責任範囲が明確化されがちですが、イー・フォースでは不具合とか問題とかが起きたら皆で解決しようという風土があります。これは仕事しやすいです。問題を解決しようという相談等でコミュニケーションに齟齬を感じたことはないですね。
自分が感じるイー・フォースの”強み”について
自営業時代も含めて業務内容はそれほど変わらないのですが、前職などより上手くビジネスが回っている感触があり不思議です。確かにオープンソースのソフトウェアを販売しているのとは異なり、クローズドなソフトを開発・販売をしていることでクライアントからは喜ばれているケースもあると思うのですが。製品の売り方や営業戦略・ビジネスモデルが良いのではないかと思います!イー・フォースは代表の與曽井主導の元、営業チームが責任をもってサービスサポート、フォローを行っています。私自身、計3回、組み込みOSという点で同じものを扱ってきましたが、イー・フォースは営業がきちんとしているのは素晴らしいなと感じています。そこは強みと言い切れると思います。未だに不思議だなって思っています。
與曽井社長は飄々としているところがあるタイプ
飄々としているところがありますね。時々、すごく難しい顔している時がありますね。営業の方に言わせるときっとあの案件のことを考えているとわかるらしいです。笑。あと、温泉が好きな人っていうイメージですね。笑。話は変わりますが私自身はそれほど旅行好きではないのですが、実は、自分だったらめったに予約しないような宿、料理、温泉と、これは行かなければ損だと思って社員旅行でも積極的に参加しています。初めての社員旅行で料理が豪華で驚きました!
現在の仕事内容について
面接前にお話を頂いた通りで実は思った通りの仕事をさせて頂いています。当社では営業チーム、カーネルチーム、ネットワークチームがあり、私の所属はカーネルチームになります。多少賑やかだと思います。カーネルチーム内では自社サービスのμC3+Linux製品を扱っています。LinuxとTRON(RTOS)の共存をしているソリューションです。あとはμC3自体のOS開発を行っています。
OSを作る言語ですが、C言語とアセンブラで開発をしています。新しいチップ向けに対応させる作業(チップ依存部分)の開発が多いです。新しい機能をもったOSも考えていました、今行っている業務はメンテナンスとサポートと新しいCPUに対応することです。OS開発におけるテストはUARTドライバが動作して、ちゃんとタスクが切り替わるのか、ネットワークのミドルウェアが動くのかをテストします。ケースによっては弊社製品のSafe-Cubeのテストを通すこともあります。
ネットワークチームとも、チップでネット通信まで使えるようにしてほしいという案件があるので連携することもあります。その時にはインターネット用のドライバはカーネルチームで受ける時がありますね。ミドルにあたるプロトコルスタックはネットワークチームが担当ですが、ドライバやサンプルはカーネルチームで開発するケースもあります。
チーム間で統合テストみたいなことも行います。ドライバのテストは行います。プロトコルスタックはネットワークチーム内でテスト行い、動作できているはずなので、あとはドライバのテストできればチップとしては問題ないですからね。
最後に
色々な社外活動や仕事経験をされている方とか大歓迎です。その方との交流で自分も勉強になりますし。付け加えるのであれば、技術があることはもちろんですがベンチャー企業なので会社の方向性と合うような方が望ましいですね。